症状別施術例
【主訴及び状況】
今から4年前、3人の子供(幼稚園から小学校低学年まで)の子育てに追われ、毎日忙しくゆっくりする暇が無い時期でとても疲れていた。ある時、車を運転中、突然の激しい動悸・大量の汗・息切れがし車を止めて30分ほど休み少し落ち着いてから家に戻った。
家に帰った直後、手足が痺れだし呼吸がしにくくなったため救急車を呼びあらゆる検査をしてもらうものの異常は見当たらず心療内科を紹介され診察を受けるとパニック障害と診断された。
それから4年間薬を飲み続けているが、いつ発作が起きるか常に心配で車や電車に乗れずやりたいことが全くできないことがストレスを助長している状態。
当院に来院する1週間前、薬を飲んで効いているはずの時間帯に発作が起き、薬を飲んでいても対症療法にしかならない根本的に体を治さないといけないと気づきホームページで当院のことを知り来院された。
【診断及び治療】
何事も頑張ってしまう性格なのでなかなか家事や子育ても手抜きできず、オーバーワークの状態が続いていた。運動もできない自分のやりたいこともできないという風になり気が停滞し体が常に緊張しているのが1番の原因。
問診事項に食事について聞く箇所があるのですが、毎日コーヒーや紅茶を3~4杯飲まれていました。カフェイン類は気を上らせてパニック発作を助長してしまうので控えていただくようお話しました。
もう1つ気になったのはカレーライスが食卓に並ぶことが非常に多かったのですが、これも香辛料が気を上らせてしまうのでできるだけ控えていただくようにしました。
特に体の上部に気が上ったため、熱がこもり緊張を起こしているので気を降ろすツボや清熱作用のあるツボを使いました。
15診ぐらいから薬を飲まずゆっくり眠れるようになる。日中でも遠出しないときは薬を飲まずに生活できるようになった。
28診後、S様が「今胸から何かが抜けた気がする。痞えが取れてものすごく楽になりました。」とおっしゃいました。「これが気の停滞ですよ。気は形の無いものなので検査をしても何も出てこなかったんです。でもこの気の停滞が災いして今回の症状になったんですよ。」というと笑顔で「これで子供ともいろんなところにいける気がします。またご報告します。」と言ってその日の治療は終了しました。
次の治療日、ベットに私が入るなり「先生、子供たちと映画に行けました!本当にありがとうございました。」と泣きながらそのときの様子(発作が出なかったことや子供たちがビクビクしていなかったこと)を話してくださいました。本日をもって治療を一旦終了し、もし体に不安があればまた予約を入れていただくようご説明させていただきました。